子ども自身がピアノを習いたいと言い出したら、みなさんはどんなふうにピアノ教室を探しますか?現代は便利なネットツールをお持ちの方が大半。そのため多くの方がネット検索するのではないかと思います。
スマホで「地域名+ピアノ教室」など。キーワード検索するとホームページを持ってたり、マップ登録しているお教室がズラッと出てきます。たくさん出てきた選択肢。しかしネット上では見つからないお教室もあるんです。
ピアノ教室と一概に言ってもそれぞれの先生方が作った個人教室も多くあります。
それぞれに特色があり人間と同じように、教室には個性がでるものです。
今回はおおまかにどんな教室があるか。
そして目的を明確化した上での教室選びのお手伝いができればと思い記事を書きます。
なんのためにピアノを習うのか
以前【習いごとはいつから始める?】という記事を公開しました。
こちらに記載したとおりピアノを習い始めたいと思うのは、人それぞれのタイミングがあると思います。
そのタイミングやきっかけによって、ピアノを習う目的もそれぞれ異なります。
- ピアノを含めた音楽全般を楽しみたい
- 好きな曲を弾けるようになりたい
- ピアノの技術の上達を目指したい
- 音感を養いたい
- 楽譜が読めるようになりたい
ご家族の音楽経験の有無などにもよりますが、たいていピアノを始める子どもたちは「音楽を楽しみたい!」という思いがきっかけで教室を探します。
教室の形態
ピアノ教室は、大きくわけて二種類の教室形態があります。
地域ごとにあるような大手楽器店舗のレッスンプランと、街の中にいる先生方の自宅などを使った個人教室のレッスンです。
それぞれの特色を知り、教室選びの参考にしてください。
大手楽器店教室の特徴
教材や指導法が確立され、一定のレベルを満たした講師陣を採用しているため、満足度の高いレッスンを受けることができます。発表会や独自検定などの設定もあり、イベントが多い分さまざまな体験ができるでしょう。
レッスンを受ける体制も整っているため、急な事情などでどうしても開講が難しい場合などには代理の講師がレッスンを引き継ぐことも可能です。
個人教室の特徴
講師毎に教室の特色も変わります。自分の目標に合わせた先生・教室選びが可能です。
個人教室ならではの個性に合わせたレッスンを展開してくれるでしょう。
また開講する曜日や時間の幅も大手教室とは異なることがあります。それぞれの先生と直接コンタクトをとりあうことができ、同じ先生に習い続けることができるのも魅力のひとつです。
個人教室の探し方
冒頭で記載したのは、検索ツールで「地域名 ピアノ教室」という探し方。
しかしこれには落とし穴があります。
もちろんたくさんの教室が出てきますが、上位に掲載されずに埋もれてしまっている教室もたくさんあるのです。
そこでわたしがおすすめする情報サイトをご紹介します。
地元楽器店の講師検索ツール
たとえば、わたしが教室を構える横浜市には山響楽器さんが多数展開をされています。
昔から地域に根ざした信頼の置ける楽器店です。
こちらの企業は横浜市を中心にとした登録講師の教室紹介を行っています。
神奈川県音楽講師検索ナビ https://sankyo-gakki.co.jp/cgi-bin/STC/user.cgi
大手ヤマハ特約店として教室をもつ楽器店ですが、地元の個人教室を尊重しサポートも行う関係が、わたしはとても理想的だと感じます。
全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)教室紹介
ピアノ指導者や学習者のための事業を展開するピティナは全国に支部を持ち、国内最大級ともいわれるピアノ関連団体です。わたしの師・故多喜靖美も評議員を務め、日本各地の多くの指導者や学習者の排出に携わりました。
ピティナ教室紹介 https://www.piano.or.jp/teacher/
約1万5000人もの指導者がピティナ会員として登録しています。
みなさんがお住まいの地域でも研鑽を続けている先生がみつかるのではないでしょうか。
ママ同士の口コミ
最も信頼のおける情報は、ママ同士のコミュニティです。
わたしも母親になって改めて実感するのですが、ママ友の子育てにかんする地域情報網は凄まじいものです。
「あそこにピアノ教室があるらしいよ」
「〇〇ちゃんの教室の先生、よいみたいだよ」
「教室のSNS見つけたからフォローしてみたけど、いい雰囲気だったから行ってみようかと思って」
など、いろんな情報交換が日々行われています。
ピアノ教室をネットで探してみることももちろんですが、ぜひ周りのご家庭でピアノを習っている子どもたちがどんな教室に通っているか。どんな様子で帰ってくるか。先生はどんな人となりなのか。いろいろと聞いてみると良いでしょう。
体験レッスン 10のチェックポイント
気になる教室が見つかったら実際に体験レッスンに行ってみましょう。
体験レッスンは無料で行ってくれる教室もあれば、有料の場合もあります。
先生方はそれぞれビジネスとしてレッスンを行っているため、本来は有料であると心得ましょう。できればお金を惜しまず足を運んでみてください。
そこで先生や教室にたいしてチェックしてほしい10のポイントをお伝えします。
- 親子が先生を好き!と思えそうか
- 本番の機会をつくってくれるか
(目標があると子どもたちはグングン伸びます) - 赤ちゃんを扱えるなど発達に合わせた対応ができるか
(体や心の発達は個人差もあります。ある程度把握できているか) - ピアノ上級者も指導できる方のか
(中高生や大人も指導していたり、演奏活動を行う先生か) - パフォーマンス力があるか
(レッスンを楽しませてくれたり、演奏を聴く機会があれば聴衆を引き込む力があるか) - 話をよく聞いてくれるか
- 相手に合わせた話し方をしてくれるか
(初心者に専門用語などを噛み砕いて伝えられるか) - レッスンの月謝や曜日時間を具体的に確認する
- どんな教材をつかうのか確認する
- 地域社会の一員として子どもと関わってくれそうか
(人間形成の時期に関わってくれる大人のひとりになる)
もちろん全てパーフェクトにこなす先生は少ないかもしれません。
ですが、子ども×親×講師の三人はいわばトライアングル。
それぞれが良好な信頼関係を築くことで、毎週通うピアノのお稽古は楽しみなものへと変わっていきます。
まとめ
ピアノが上達することももちろんですが、習い事で一番期待したい効果は「心がゆたかになること」だとわたしは考えています。
本人と親が、レッスンや講師の雰囲気を心地よく思えるか。信頼できるかが教室選びの決め手です。
レッスンからの帰り道は「たのしかった」「嬉しかった」「悔しかったけどまた頑張りたい」など、親子で気持ちを共有しながらおしゃべりしてください。
わたしたち講師は、子どもたちを取り巻く全ての皆さんと音楽を通して交流していきたいと思っています。
あとがき
更新が遅れてしまいました。反省です。
書きながら背筋がどんどん伸びてしまって、今や正座しながら記事を書いています。笑
この記事がピアノ教室に悩むお父さん・お母さんへ届き、ひとつでも参考になることがあったならとても嬉しく思います。
次回テーマは教室の一大イベント。
5月に行われた【第5回あとうピアノ発表会】についてを掲載します。
発表会後記になりますので生徒のみなさん、楽しみにしていてください♪