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練習しなさいと怒っていませんか?

生徒のお母さん

うちの子、全然ピアノの練習をしなくて困ってます…

喜んでピアノを習い始めたはいいものの少し慣れが出る頃になると、次第に子どもたちは練習をサボることも覚えていきます。

そんなときについつい声を荒らげて「練習しなさい!!」とか「練習しないならやめさせるよ」とか言ってしまいますよね。

そもそもなぜ子どもたちは練習から背を向けようとするのでしょうか。

  • 練習のやり方がわからない
  • 練習時間がとれなかった
  • 簡単に課題がクリアできなくなってきた
  • 楽譜を読む力がついていない
  • めんどくさい…⁉

理由はさまざまあることでしょう。

レッスンは音楽への好奇心を引き出し、主に楽譜を読み取る力・身体的に表現するテクニックを身にをつける場所です。

わたしの教室では今日の良いところ・改善すべきところを挙げ、次週までの練習方法や課題を伝えています。

ですが講師は練習環境を整えることはできません。各ご家庭ごとの状況やルールに合わせて、ぜひそれぞれ練習したくなる環境をつくっていってもらいたいのです。

子どもにとってうれしいこと

まず「練習したい!」と感じるのはどういうときか。それは自分が喜びを感じた時だと思います。

  • 上達できることが嬉しいとき
  • 決めた目標に向かっていくのが楽しいとき
  • たとえ失敗しても自分で立て直すことができ自信がついたとき
  • 悩み困って苦しい時、親や先生が見守ってくれるのだとホッとしたとき

「練習しなさい」と指示されるとやはりいい気持ちはしません。

大人でも同じです。自分に置き換えてみると、他人に指示されて「はい、わかりました」と素直に取り組める人はなかなかいないのではないでしょうか。

それに“練習は苦しく嫌なもの”という印象もありますよね。

ですが、わたしは練習=自分の喜びに近づくためのステップだということをみなさんに知ってほしいのです。

この春、わたしはチャイルドコーチングマイスター資格を取りました。ピアノ指導に活かせるテクニックを知ることができたのもなにかの縁。

今日は親子でうれしい!家での練習方法について(マインド編)5つの項目を書かせていただきます。

1. レッスンの様子を聞く・感じる・認める

毎日忙しい親御さんたち。それでもレッスンから帰った日のたった5分だけ。我が子のために時間をとってみませんか?

話を聞く際プラスしてみてほしいのは、聞いた言葉をただ繰り返すことです。事例を載せてみます。

こども

今日はレッスンで練習曲2つも合格できたんだ

おかあさん

えー!合格したんだね

こども

うん。それで先生は「いっぱい練習したんだね」って褒めてくれた

おかあさん

褒めてくれたんだね!それは嬉しかったね

最初の報告をうけて「すごいね!じゃぁ次は3つ合格しよう」など。ついつい言ってしまいませんか?

次への目標を設定することはとても良いことですが、本人からすると今日の嬉しかった2曲の合格が無意識に否定されてしまったように感じるのです。

子どもから出てくるありのままの言葉を繰り返し「嬉しかったね」「悔しかったね」と感情を受け止めるようにしてみましょう。

またピアノの場合は、その場でもう一度合格した曲を弾いてもらうのもとてもいいことだと思います。その際は必ず良いと思ったところを率直に褒めてあげてください。家族に直接聴いてもらうことで、きっと子どもたちは満足げな顔をするでしょう。

大人の勝手な解釈やついつい早く話を終わらせようとしてしまう癖を見直し、最後まで本人から出てくる話に耳を傾け、共感してみてください。

2. 自分で目標を決めてもらう

最後まで話を聞いたあとは次への目標を自由に考えさせてあげましょう。ここでポイントなのは大人は質問に徹することです。

おかあさん

次のレッスンまでの目標は決まってる?考えてみようよ

こども

A曲は両手で弾いて、B曲は自分で譜読みすすめてみる(大目標)

おかあさん

いいね、いいね!明日はどんな練習しようと思ってるの?

こども

じゃぁ明日はA曲をかたてずつ確認してみようかな(小目標)

おかあさん

きっとできるよ!できたらまた教えてね!

一週間後のレッスンにむけての大きな目標小さな目標へ(一日ごと、曲ごと等)。具体的なハードルをはっきりさせて共有しましょう。

目標を自分で設定すると行動への意識もグンと高くなります。

3. 見守っていると伝える

保護者の方から「練習は一緒にしたほうがいいですか?」と質問されることがあります。

小さいお子さんや個々の性格によっては、大人が横に座り一緒に練習するとぐんぐんテクニックが伸びていく子もいます。本人が必要とする場合はぜひ付き添ってあげてください。

ですが次第に子どもたちはいずれひとりで練習をしていくようになるものです。

親は、先生のように細かく音のチェックをしたりする必要はありません。その代わりに個々が定めた目標にむけての過程や状況を知っていてください。

決めたことを達成できそうか気にかけてあげること。練習していなかったら「大丈夫?」の一言だけで構いません。心配したり、応援したり、心にあなたを置いているよ。ということを伝えていただきたいのです。

“それじゃ甘いのよ!”という言葉も聞こえてきそうですが…!

きっと子どもたちも練習してないときは自分でわかっています。それでも練習できないなら失敗する経験も必要です。たとえ転んでしまっても、それでもまた立ち上がれるよう長期的に見守ってあげてください。

まずはお家で気をかけていることを伝えてみること。それだけで親子の信頼関係はは必ずますます強くなっていくはずです。

4. 練習する時間帯を決めておく

小学生以上の時計が理解できる子たちは、毎日○時〜○時までと時間で決めているでしょうか。

時計を見てもなかなか時間間隔がつかめない就学前などのお子さんは“お母さんが〇〇をしている間はわたしの練習時間”などお母さんのルーティンとセットにすることもおすすめします!

わが家の場合は、夕飯のしたくをしている時間に娘がピアノの練習をしています。毎日必ずおこなう家事なので必然的に練習する時間だとわかるようです。互いに別々のことをしますが「ママもがんばっているから自分もがんばろう!」という一体感は、親のわたしもうれしく見守ることができます。

小さなお子さんも大きなお子さんも共通して「分からないところがあったらおしえてね」と声をかけておき、練習のあとにはぜひ「どんな練習したの?」とコミュニケーションをとってみてください。

分からないところがあったなら一緒に考えてみたり、レッスンで使うノートなどに講師宛のメモを残すのもいいでしょう。できることが増えたなら、思い切り褒めてあげてくださいね。

毎日の練習する時間帯を親子で決めることは練習を習慣化させる大切なポイントです。

5. 親も自分の喜びを大切にする

この記事を読んでくださる方々は、きっと家族のために毎日走り回るお母さんたちが多いのだと思います。そんなお母さんたちこそ自分の喜びにも敏感になっていただきたい!

人間は自分に余裕がなければ目の前にいる相手にも優しさを持てません。ポジティブな言葉がけするにはお母さんたちにも休息が必要です。

実際にわたしもコーチングを学んでから娘への声かけを少しずつ変えるように努力しています。ですがもちろん、思い通りにできる日もあればできない日もある。そんな毎日の繰り返しです。

より家族に対してあたたかい心持ちでいられるよう「楽しみにしていたお菓子を今日はひとりで堪能するぞ」とか「イライラ予防にちょっとだけ昼寝をするぞ」とか。恥ずかしいほどに小さな目標ですが、自分が感じる幸せを大切にする挑戦を重ねています。

どんなに小さな目標でも幸せを感じれば、ちゃんと心に余裕が生まれることは確かなのです。

まとめ

わたしたち大人のちょっとした心がけだけで聞いてくれた認めてくれたぼくは(わたしは)大切にされていると感じてもらえます。すると満たされた心は「よりよくなっていきたい」という向上心を生むそうです。

今回挙げた5つのポイントは子どもに安心を与え、親子のすれ違いを少しでも減らすためのテクニックです。

子どもたちがピアノを通して新たな喜びを感じること。これはわたしが子どもたちへ最も届けたい体験です。

喜びを感じた子は自然とピアノに向かっていくのだと信じ、まずは大人ができることをいっしょにしてみませんか?

心配なことや困ったことがある場合は気軽に講師に相談しましょう。教える側もお家での練習状況は気になっていますし、具体的な声かけや改善案一緒に考えてくれること間違いありません。

ピアノを習う子どもたちが、もっともっとピアノで自由にあそびたくなるように。遊びながら、繰り返し弾いて上達する楽しさを知ってくれるよう。これからも発信していこうと思います。

次回の投稿テーマは【上達する練習の仕方】

今回は主にお家での環境について書きましたが、やはり気になるのは実際にどんな練習をしたら上達するのかだと思います。「練習ってどうやるの?何すればいいの?」と思っている方もきっと多いはず。

わたしのレッスンで行っている上達へのルールをお伝えするのでぜひ、また来週月曜日をお待ちください。

あとがき

正直にいうと親子関係には他人が口出しすべきではないと思っています。それぞれのご家庭で素晴らしいところがあり、もちろんこれが正解ではありません。

けれど親もひとりの人間です。自分が親として知りたいことを求めた経験から、やっぱりこれらの知識はひとつの参考にはなるかもしれないと思いました。

5つのポイントから良いなと思ったものがあれば取り入れてくだされば嬉しいですし、状況に合わせてアレンジしていただいて構いません。

「具体的にこういう場合はどう声掛けするのが良いのか」と悩んだら、ぜひこの場所でみんなで考えてみたいです。これからもいろんなことを考えるきっかけのコラムを作っていけるようがんばります。

更に興味が湧く方へ。今回も参考図書を載せてみます。

子どもの心のコーチング 〜一人で考え、一人でできる子の育て方〜/菅原裕子(PHP文庫)

育児における親の役割や、子どもに教えていきたい力(愛すること・責任感・人の役にたつ喜び)など、読んで絶対損はない!と思える内容です。思わず友達にも貸してしまった一冊です。よろしければ。

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